ズッキ湯ーン!
世の中ではサウナブームが到来し、「サウナー」や「ととのう」などの言葉をよく目にするようになった。そんな流行を横目に、硬派に銭湯にのぼせ上がった集団がある。それが「広島銭湯部」だ。
2016年の2月に活動をスタートした「広島銭湯部」は現在部員約20名。当初は月イチで銭湯に行き、その後はただ飲み会をするだけという純粋に銭湯好きの交流会的な活動をしていたそうだ。活動を続ける中で、設備の老朽化や後継問題により年々減ってゆく銭湯の現状を知り、「銭湯を遺したい、銭湯文化を沸かしたい」という想いから銭湯の修繕(県境なき目地団)や、閉店される銭湯でのイベント(2020年観音湯)を企てるなどの活動も始めるようになった。
広島銭湯部を率いているのは部長の池谷達也さん。鹿児島出身の池谷さんは仕事のために広島に越してきたが、家と会社の往復ばかりで全然友達が出来ずにいた。そんな時、先輩に銭湯に誘われ、一緒に行った人たちと話が弾んで仲良くなれた。そんな銭湯のもつ不思議なチカラにやられて「面白いから毎月銭湯に行こう!」とその場で提案をしたところ、先輩から「じゃあおまえ部長やれ」と任命されたのが広島銭湯部の始まりだそうだ。
今や銭湯の魅力にどっぷり浸かってしまった池谷さんは、週8で銭湯に通っている。裸の付き合いが前提となる銭湯の前では、子供からお年寄りまで、みんな普段の肩書きをいったん脱衣箱にしまって、身も心も裸にされてしまう。そんな不特定多数が平等に集えるコミュニティスペースだからこそ、仕事の鬱憤や日常の疲れが流せると部長は話す。銭湯部のキャッチコピーは「大人の涙は風呂で流せ」。その、なんともいなたい感じがちょうど良い湯加減で、こころまで温まるじゃないか(笑)。
最初は遊びではじめた銭湯部だったが、活動を続けてゆくうちに「銭湯の良さを伝えて、後世に遺していかなければいけない」という使命感を抱くようになる。そんな消えゆく銭湯文化の火に薪をくべようと、今回彼らがCRISTMASズキューンMARKETに出品するのは、なんと広島県内全ての銭湯を網羅した100ページオールカラー自費出版で挑んだ銭湯本だ(!)。人と水、そして日本人と銭湯の歴史から各銭湯の歴史や特徴、さらに周辺の地域性とその関わりまでを収録した、完全保存版、限定200冊(!) この本をひとたび手に取れば、あなたもROCK 湯OU! 湯の虜になってしまうこと間違いなしだ。この誘(湯)惑にあなたは勝てるか?
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