孤高のソーセージクリエーター
今やシャルキュトリ(フランス語で加工肉)という文化もだいぶ日本に浸透してきたように思う。中でもソーセージは、日本全国各地に魅力的なソーセージ工房ができはじめ、各地の道の駅ではご当地ソーセージなるものも見かけるようになってきた。
しかしながら日本全国を見渡しても「ソーセージクリエーター」と名乗っている男はこの人だけなのではないかと思う。現にソーセージクリエーターで検索をかけると上から下まで独占状態。それが.comm(ドットコミュ)の中山浩彰さん(通称 鹿さん)である。
元々、食肉加工の盛んな土地で新鮮なホルモンが手に入るということで、ホルモン天ぷらやでんがく(ホルモン)うどんという広島のソウルフードが生まれた広島市西区福島町。その食肉加工のメッカを目と鼻の先に捉えた西区観音町に、新たな肉食文化の発信基地として.commはある。ジビエ肉を基本としながら様々な材料(クジラや熊など)・調味料・ショップなどとコラボして次々に商品を生み出すソーセージクリエーターの鹿さんは、元総合格闘技の格闘家だ。さて、ここまでの情報量でどこまでの方がついてこられているのか不安ではある(笑)。
実はとてもシンプルな話で、格闘家が強さを追い求める過程で「自分の身体をベストな状態に持っていきたい」そんな思いから辿り着いたのがジビエ肉を食すことで、それを毎日美味しく食べる手段がソーセージだったというわけだ。当初はハンターの資格も取得して、自ら獲物を狩り、捌いて売る食肉処理場を併設したラボとして精肉を売っていたが、「格闘技の世界でも一通りの技ができる人より、ひとつの技に特化した人が強かったりする」というどこまでも格闘技中心の考え方でソーセージに特化することを選んだ。
ここまで読まれている方はなんとなくお気づきだろうが、鹿さんには料理に関してのバッグボーンが何もない。ただ格闘家がトレーニングを積むかのように妥協をせずソーセージと向き合う毎日を過ごしていたら、いつしか生み出したソーセージの数は40を超えた。素人ゆえの発想の奇抜さと、クスリと笑えるネーミングのソーセージたちは料理人の間でも話題のマトだ。「僕は料理のことはわからないけど、ソーセージというツールを介してだったら、料理界のすごい人とも対等に喋れる。ソーセージは自分にとってのコミュニケーションツールなんです。」ソーセージという武器をひたすら磨き続ける姿は、ソーセージクリエーターというよりソーセージグラディエーターだ。
CHRISTMASズキューンMARKETでもそんな個性豊かなソーセージが並んでいる。おすすめは?なんて野暮なことは聞かず、クリスマスなんだし大人買いして全てのソーセージと総合的に格闘してみませんか?
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