Bob一筆書きアーティスト

Bob

一筆書きアーティスト

一本の線からグリグリと

Bob

「一筆書きアート」と聞いて、あなたが想像するのはどんなアートだろうか。シンプルな線でひと繋がりになった、素朴で簡素なイラストを想像する人も多いかもしれない。広島を拠点とするアーティスト「Bob」の描く一筆書きは、きっとあなたの想像を超えてくる。

取材時、少し何か書いてもらえますか? とお願いすると、Bobはマッキーのサインペンをおもむろに取り出し、グリグリグリグリ、グリグリグリグリ、ペン先を紙から離す事なくひたすらにぐしゃぐしゃの線を描いていく。「思ってた一筆書きと違う!」と誰もが驚く瞬間だ。やがて、このぐしゃぐしゃがだんだんと目を描いているのだということに気づく。

Bob
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そう、これがBobの一筆書きなのだ。一見適当に見える線の運びがいつの間にか陰影を描き出し、繊細に描き込まれたアートとして完成していく。Bobが描くのは、一筆で繋いだ線で人物の顔面も3つにつながった独自のスタイル「3 Face Art」をはじめ、様々な肖像の鼻から鼻血をたらした「鼻血シリーズ」など、独特のフックが効いたものが代表的だ。ヒップホップやジャズ、オルタナティブロック、パンクなどの音楽カルチャーや、アニメや漫画、SF、ホラーなどの映画カルチャー、ファッションやアートへのリスペクトなど、多方面の「文化」への愛を孕みながら、ポップアートとストリートアートの合いの子のような作品を生み出している。

と、このようなアート評を並べ立てても、Bob本人は至って卑屈だ(笑)。「作品の制作は、作ることが好きで勝手に自己満足でやってるだけなんです。ありがたいことに最近は自分の作品を好きだと言ってくれる人が少しずつ増えてきたけど、こんな有名でも何でもない自分のことを応援してくれるなんて、本当に感謝しています。」

ね、卑屈でしょ(笑) 実は筆者は20年以上前からBobと親交があるのだけれど、この卑屈さこそが彼のものづくりに対する原動力であることを知っている。

Bob
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最近では広島県内はもとより、熊本のセレクトショップや神戸のアートギャラリーなどからオファーを受け、展示やライブドローイングを精力的に行っている。「ライブドローイングは、2021年は12回行うことを目標にしてきて、実際に達成することができそうです。精力的にやろうと思ったのは、マジで一筆で描いていることをわかってもらうためです。」と、どこまでも卑屈だ。(笑)

「とにかく描いている時間が好きで、描いた作品は自分が一番好きだと思う。作品を欲しいと言ってもらえるのはとても嬉しいし、もちろん販売もしていますが、本当はひとつも手放したくないのが本音です。でも、自分の作品や自分のことを面白がってくれる人がこれからもっと増えたら嬉しいですね。」と作品へのピュアな愛を注ぎながら、今回のCHRISTMASズキューンMARKETのために作品を描き下ろしてくれたそうだ。

一本の線でグリグリとつながる唯一無二のアート作品が、きっとあなたの暮らしに刺激を与えてくれるはず。さぁ作品をご覧あれ!

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